和田行男さん講演会『認知症になる僕たちへ』

こんにちは。心理カウンセラーの清田直芳です。今日は、和田行男さんの講演会へ行ってきました。

和田さんは介護の世界では有名な方で、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも取り上げられた方です。最近では、ここでも書かせていただいた「注文をまちがえる料理店」の企画にも携わられています。

開催場所は、高井戸にある「浴風会」のコミュニティホール。こちらは、以前私が働かせていただいていた、特別養護老人ホームのある場所でもあります。

和田さんの講演も素晴らしく、終わった後に久しぶりに以前の職場に顔を出させていただき、とても充実した1日になりました。

1.認知症になる僕たちへ

「どういう意味だろう?」と気になるテーマですよね。この和田さんですが、なかなか熱い方です。理想とする介護を追求する情熱と行動がとても素晴らしく、介護を始めた当初にテレビで見てからファンになりました。

和田さんは以前、「認知症になりたい」と思って、あえて生活習慣を悪くしていた時期があったそうです。理由は、

「認知症の当事者が語った方が、世間を動かせるのではないか?」

と、考えたからだそうです。理想のためには自分が認知症になることも厭わない。ロックを感じますね。(ちなみに現在は結婚をされて、認知症になろうとするのはやめたそうです)

どのような分野であっても、道を極めていけば共通した真理に近づいていくのだ、と良く感じます。やはり、和田さんも同様でした。

たくさんの気づきと、感じたことの一部を書かせていただきたいと思います。

1)認知症という病気はない

恥ずかしながら、このことを知りませんでした。認知症というのは病名ではないそうです。認知症とは、「社会生活や日常生活に支障をきたしている」という状態を言うそうなんですね。アルツハイマー病にかかっても、生活に支障をきたしていなければ、認知症とはならないということです。

その例として、一人の修道女のお話をされていました。100歳を超えてなくなられた修道女さんの脳を調べてみると、脳が明らかに縮小しており、アルツハイマー病にかかっていたことが分かったそうです。

しかし、その修道女さんに認知症の症状は見られませんでした。小さい頃から、同じような生活をされていたため、アルツハイマーに罹っても同じように生活を送ることができていた、という内容でした。

この話から何が分かるかと言うと、認知症かどうかは環境に左右されるということです。例え病気に罹ったとしても、適切な環境で生活し、周りのサポートがあれば、認知症にはならずに済むということですね。

そのためには、認知症のことを知らないといけません。これから、ご高齢の方が増えるとともに、アルツハイマーなどの病気にかかる方も増えていきますから、多くの方が病気のことを知り、「認知症」にならない方が増えたら良いですね。

2)認知症になることを前提になる前からの備え

認知症になることを前提に、というのが面白いですね。和田さんは、大事なこととして次のことをあげられていました。

  • 家族を大事に。認知症になったときのことを話しておこう
  • 歯を大事に
  • 人のつながりを大事に
  • 出かけよう、言葉を交わそう
  • 脳と身体を適度に使い続ける生活を大事に。不便な生活を取り戻そう
  • 転ばないように気をつけよう

これを見て、どのように思われたでしょうか? 少し言い方が悪いかもしれませんけど、当たり前のことばかりですよね。でも、それが真理なのだと思います。

「認知症になったとき」というタイトルだけでなく、「認知症にならないために」でも当てはまるでしょうし、「健康的な老後を過ごすため」でも近い内容になりそうです。

高齢者という枠組みを超えて、「幸せになるため」「メンタル疾患にならないため」でも当てはまるものばかりでしょう。

結局、大切なのは「当たり前のことを当たり前にすること」なのでしょうね。その場しのぎの一時的な行動ではダメということです。

その他にも、たくさんの良い話がありましたが、長くなるのでこの辺りで。心理とも重なる部分が多くありますので、また何かの機会にお伝えできたらと思います。

2.久しぶりの元職場へ行って

今回の講演会があった浴風会の中には、私が以前働かせていただいていた職場もあります。

6年間ほどの間に、本当に多くのことを学ばせていただきました。ここでの経験が無ければ、今とは全然違ったと思います。

元の職場に行かせてもらったのは、2年ちょっとぶりくらいでしょうか。高齢者施設ですので、お亡くなりになっている方もいましたし、 ADL(日常生活動作)という機能が低下している方もいました。しかし、ほとんど変わらず覚えて下さっている方もいらして嬉しかったですね。

話しかけに行ったら、軽く顔をはたかれたり、少し困惑してしまうようなことを言われたりもしましたが、それも懐かしく、愛おしく思いました。

自分のカウンセラーを志した原点と言えるような部分に触れることができて、言葉にはしづらいですが、なんか良い感じです。また、遊びに行かせてもらいたいですね。

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2 thoughts on “和田行男さん講演会『認知症になる僕たちへ』

  1. マインドプラタナス

    家族や周りの人が認知症だと思えば認知症なんですね。認知症だから困ったなぁ、直して欲しいなぁと。
    どんな状態でも愛おしいと思えるように、思ってもらえるように家族と関係を作っていきたいなと思いました。

    返信
    1. キヨタ 投稿作成者

      マインドプラタナスさん、コメントありがとうございます。
      確かに周りの人の受け取り方は大きく影響しますよね。アルツハイマー病の症状は周りの方も感じるでしょうけど、それが支障をきたしているかというのは、個人個人の主観が大きいでしょうから。
      そのためにも書かれている通り、良好な人間関係は大切だと思います。

      返信

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